以前、別記事でEC-CUBE3を使ってネットショップを構築する方法を紹介しました。

EC-CUBEを使うことでネットショップのシステム的な構築は驚くほど簡単に行うことができました。
また、ネットショップを実際に運営するまでに行う設定内容や簡単なカスタマイズ方法もご紹介しました。




これらの作業は、難しくはありませんが少し手間がかかるので根気よくじっくり行うことが必要でした。
これらの作業が終わればショップオープンです。
後はお客様に買ってもらうのを待つばかり、、、と言いたいところですが、実際にはこのままだとほとんどお客様がネットショップに来てくれません。
そうなんです。
ショップを作っただけではスタートラインに立っただけなので、ここからが本当の商売の始まりなのです。
実店舗であれば表に出てチラシを配ったり、声を出してお客様を呼び込むことができますが、ネットショップではそれは難しいですね。
数多あるネットショップの中からあなたのサイトを見つけてもらうためにはどうすれば良いでしょうか。
その答えの一つが「ブログを使った商品紹介」なのです。
でも、ちょっと待ってください。
ブログを使って商品紹介をすると、どうしてネットショップにお客様を集客することができるようになるのか疑問に思う人もいるでしょう。
そこで、なぜブログ記事を書くことがネットショップの集客になるのか日々何気なく行っているであろう事例をもとにご説明したいと思います。
ブログ記事がネットショップの集客につながる理由
皆さんはネットショップで買い物をするとき、どうやっていますか?
例えば人とは違った拘りのあるトートバッグがほしいとしましょう。
こういった場合、多くの場合、キーワードに「トートバッグ 拘り」と入れてネット検索しているのではないでしょうか。
ネット検索をすると、最初の数件は「広告」という見出しの記事が表示されていると思います。
これらの広告をリスティング広告と言います。
自分が知りたいキーワードを入れて検索した結果、関連する広告記事が最上位に表示されるので否が応でも多くの人が目にします。
リスティング広告の費用対効果が高いと言われるのはこのためです。
従って集客という意味ではこのリスティング広告も効果的ですが、広告主は多かれ少なかれ費用を払って表示してもらっています。
リスティング広告に関しては、機会があれば別記事で紹介したいと思います。
さて、これらの広告の下に、キーワードにヒットしたサイトが順番に表示されています。
当たり前ですが、出来るだけ上位に表示されたほうが多くの人の目に触れますよね。
検索結果の4ページ目以降にまで遷移してサイトを確認する人はごくわずかになるでしょう。
この検索結果で、できるだけ上位に表示されるように行う対策のことをSEO対策と呼びます。
SEO対策は集客に直結するものなので、この対策を専門に行うスペシャリストたちもいますし、関連書籍も多数出版されています。
それだけ需要があるということですね。
SEO対策というと難しいことのように感じますが、実はブログを定期的に書き続けることで検索順位を上げることができるのです。
検索エンジンは、複雑なロジックが採用されているので確かなことはよくわからないのですが、できるだけ価値のあるサイトを上位に表示するようになっているそうです。価値のあるサイトの定義が難しいのですが、語弊を恐れずに言ってしまえば、たくさん参照されている(よく検索されている、たくさん読まれている、たくさんリンクが張られている、更新頻度が高い)サイトが上位に表示されるようになっているのです。
検索結果でユーザーに有意義なサイトが表示されなければ、検索サイト自体が使ってもらえなくなってしまうので当然といえば当然ですね。
EC-CUBEに限ったこではありませんが、ネットショップは、一度商品登録まで完了してしまうと新しい商品が追加になったりしなければ、なかなかサイトを更新することはないですよね。
せいぜいキャンペーンのお知らせ程度ではないでしょうか。
すでに有名なお店や商品であればお店名や商品名で検索されて訪れるお客様がいるので良いのですが、始めたばかりの無名のショップだと、SEOという観点からみると少し弱いのです。
そこでブログの登場となるわけです。
ブログは記事を気軽に追加していけるので記事が増えるし更新頻度も高いですよね。
最新記事内で過去記事を引用するためにリンクを貼ったりもしますよね。
こうすることによって記事自体の内容がより濃いものになりユーザーにとって価値の高い記事になりやすいのです。
有意義な記事になると検索するユーザーも次第に増えてくるのでそれに伴い検索順位も上位にあがってくるというわけです。
ネットショップでは商品を手に取って見ることができないというデメリットがあります。
そこで、販売している商品紹介など、ネットショップの商品詳細ページだけでは伝えきれない情報を文書や写真を入れて細かく書くのです。
拘りをもって販売している商品であれば、その拘りを掘り下げて事細かに書くことでお客様の興味を引くのです。
お客様がつい欲しくなるような記事が書ければ、文書の最後にこの商品はこちらで購入できますといった感じで商品購入ページにリンクを貼ればとても効果の見込めるチラシ代わりにもなります。
ブログ記事が商品の詳細説明書になり、販促チラシの代わりにもなるわけです。
しかもブログをご自身で書けば費用は掛かりません。
いかがでしょうか。
ブログの重要性を実感いただけたでしょうか。
それでは、その重要なブログを書くための環境を作る方法(ブログサイトの構築方法)をご紹介していきます。
WordPressを使ったブログサイトの構築
ブログサイトの構築にはWordPressと呼ばれるツールを使います。
WordPressは、ブログサイト構築ツールとしては世界で最も使われているといっても過言ではないツールです。
多くのレンタルサーバー会社で、簡単インストールの対象アプリケーションとして登録されていますので導入もスムーズにできると思います。
WordPressの導入に先立ち、ブログサイトのURLを決めておく必要があります。
以前「【DIYでネットショップ構築 EC-CUBE編】レンタルサーバー上にEC-CUBE3をインストール」で少し触れましたが、ブログサイトのURLは、サブドメイン型かサブディレクトリ型のどちらかをおススメします。
新規でドメインを取ることもできますが、そうするとドメイン代が新たに発生しますし、ブログサイトとネットショップの関連性もなくなってしまうのでおススメできません。
サブドメイン型とサブディレクトリ型のどちらが良いのかについてそれぞれの使い分けに関して少し紹介しておきます。
サブドメイン型とサブディレクトリ型の選び方
サブドメイン型とサブディレクトリ型の使い分けは、基本的に大元のURL(ドメイン)で公開している内容に関連したサイトなのかどうかで判断します。
関連性のあるサイトを構築する場合にはサブディレクトリ型、関係性の薄いサイトを構築する場合にはサブディレクトリ型といった感じで考えるれば良いと思います。
実際の例を元に説明してみます。
例)株式会社xxxは、現在DIYツールを販売するネットショップをxxx.comで運営していると仮定します。
今度、農業に関するブログサイトを新たに構築したいと考えています。 では、新たに作りたいブログサイトが、DIYして作った作品とその作り方を紹介するものであったらどうでしょうか。 |
また、サブディレクトリ型の場合、大元のドメイン(今回はDIYツールを販売するネットショップのURL:xxx.com)の検索順位に関する評価を引き継ぐことができるらしいということです。(自分では試していませんが、多くの賢人が評価をサイトにあげてくれています。)
この辺はあまりくわしくないのでこれ以上記載しませんが、また調べる機会があればご紹介したいと思います。
今回は、ネットショップで販売する商品に関する記事を記載することが目的なので、「サブディレクトリ型」でブログサイトを構築していきたいと思います。
WordPressのインストール
以前エックスサーバーの簡単インストール機能を使ってEC-CUBEをインストールを行いました。
※EC-CUBEのインストール方法を知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

今回は、そのEC-CUBEがインストールされている環境にWordPressもインストールしたいと思います。
こうすることで新たにレンタルサーバーを借りる必要がなくなるのでコスト的に良いですよね。
但し、手順を間違えるとせっかく構築したEC-CUBEの環境を壊してしまう危険性がありますので慎重に作業を行ってください。
エックスサーバーのWordPress簡単インストール
エックスサーバーのサーバーパネルにログインし、画面左下あたりにある「WordPress簡単インストール」をクリックします。
「ドメイン選択画面」にて、今回WordPressをインストールするドメインを選択してください。
「WordPress簡単インストール」画面にて「WordPressのインストール」タブをクリックしてください。
「WordPressのインストール」タブをクリックするとWordPressをインストールする為に必要な設定情報を入力する画面が表示されます。
以下の例を参考に必要事項を入力してください。
注意点は「インストールURL」です。
今回はサブディレクトリ型でインストールを行いますので「インストールURL」の右側のボックスにサブディレクトリ名を入力してください。
今回は、「blog」というサブディレクトリ名にしています。
すべての入力が完了したら画面右下の「インストール(確認)」ボタンをクリックしてください。
エックスサーバーでは、既にほかのプログラムがインストールされている状態だと、「インストールURL」の右側のボックスに何も入力せずに「インストール(確認)」ボタンをクリックしても、以下のようなアラートメッセージが表示されてインストールすることができないようになっていました。
しかし、注意するのに越したことはないので必ずWordPressをインストールするサブディレクトリ名を入力するようにしてください。 |
先ほど入力した設定値の確認画面が表示されます。
内容を確認して問題なければ画面右下の「インストール(確定)」ボタンをクリックしてください。
以下のように「WordPressのインストールを完了しました。」というメッセージが出力されればインストールは完了です。
WordPressをインストールする際に設定したWordPress管理画面へログインするためのユーザーIDやパスワード、WordPress管理画面のURL(以下の場合http://asspiedemo.xsrv.jp/blog/wp-admin/)、またシステムが自動で作成したMySQLに関する情報が表示されますので必ずメモを取っておいてください。
WordPressのインストールが完了したら、WordPressの管理画面と公開サイトにアクセスできるか試してみましょう。
管理画面のアドレスは通常は以下のようなアドレスになります。
http://ドメイン名/(サブディレクトリ名)/wp-admin
今回はドメイン名:asspiedemo.xsrv.jp、サブディレクトリ名:blogにしていますので以下のようなアドレスです。
http://asspiedemo.xsrv.jp/blog/wp-admin/
上記アドレスにアクセスするとWordPressのログイン画面が表示されますので、ユーザー名、パスワードを入力してログインできることを確認してください。
公開サイトのアドレスは通常は以下のようなアドレスになります。
http://ドメイン名/(サブディレクトリ名)
今回はドメイン名:asspiedemo.xsrv.jp、サブディレクトリ名:blogにしていますので以下のようなアドレスです。
http://asspiedemo.xsrv.jp/blog
まだ記事が投稿されていないためWordPressのデモ用記事が表示されるはずです。
WordPressの管理画面および公開サイトにアクセスできることが確認できたらWordPressのインストール作業は完了です。
まとめ
今回エックスサーバーの「WordPress簡単インストール」機能を使ってWordPressをインストールしました。
WordPressのインストール自体はとても簡単だったと思います。
今回はEC-CUBEがすでにインストールされている環境へWordPressをインストールするということでEC-CUBEの環境を壊さないようにしないといけないということがありましたが、ここもエックスサーバー側で間違い防止用の配慮が見られました。
EC-CUBEとWordPressを同一環境に導入することでパフォーマンス面での懸念を感じる方もいるかもしれませんが、エックスサーバーの一番安いプランである「X10」でも一般的なサイトなら十分な性能を発揮してくれます。
始めたばかりのネットショップとブログを併用しても当面は問題ないと思います。
幸運にも最初からお客様のアクセスが集中するようなことがあっても、その時に上位プランである「X20」や「X30」に変更すればよいのです。
プラン変更するだけなので、今まで設定してきた内容を変更する必要がないのがありがたいですよね。
さて、これでブログ環境の構築は完了しました。
後は記事をコツコツ書いていくだけです。
書き貯められた記事は確実にあなたのサイトの集客に貢献してくれることでしょう。
今回ご紹介したエックスサーバーのお申し込みはこちらからどうぞ!
コメント
分かり易い解説ありがとうございます。
私も、EC-CUBEでECサイトを運営しWordPressで記事作成し集客を考えています。そこで、ECサイトへ作成した記事を表示したいのですが、やり方が分からず困っています。宜しければ、やり方をご教示いただけませんでしょうか?
TAKA様
つたないサイトですが見て頂きありがとうございます。
こちらのページでご紹介させていただいた内容は、同一ドメインを使う(例えばECショップがhttps://abc.jpとしたら、wordpressのブログサイトはhttps://abc.blog.jpという感じ)ものですが、お問い合わせの内容は、例えばEC-CUBEの商品詳細ページにWordPressの記事を表示するといったものでしょうか?
前者であればできる範囲でお手伝いできると思いますが、後者の場合はお手伝いできなさそうです。
後者であれば例えば、wordpressを使わずに、EC-CUBEのブロック管理という機能などを使えばもう少し個性的なページにすることは可能ですが、スクリプトファイルを触ることになりますので、wordpressのように手軽に記事を更新するというのは難しいかもしれません。