【EC-CUBE4とEC-CUBE3の違いを確認】良い点、改善してほしい点

EC-CUBE
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先日からEC-CUBE4 β2版を触りながらEC-CUBE4とEC-CUBE3の違いに関する記事を書いていますが、今回はEC-CUBE4になって個人的に良くなったなと思う点と改善してほしいと思う点を挙げてみます。

なお、以前の記事はこちら。

【EC-CUBE4とEC-CUBE3の違いを確認】 ~管理画面編~
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【EC-CUBE4とEC-CUBE3の違いを確認】 ~ショップ画面編~
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良くなったと思う点

ショップ画面

1.トップページがシンプルになりスッキリした印象に

EC-CUBE4 EC-CUBE3

特に画面上部がかなりスッキリした印象を受けます。
会員系のメニューとカート、検索ボックスを最上部に同一行に配置することでショップ名がより際立つようになったように思います。
また、ショップ名下のカテゴリメニューの上下の罫線をなくした点も好印象です。

 

管理画面

1.ホーム画面に売上状況が表示されるようになった

EC-CUBE4 EC-CUBE3

EC-CUBE3で売上状況を表示させるためには、売上集計プラグインを別途インストールする必要がありましたが、EC-CUBE4では本体に実装されたためプラグインを追加する必要がなくなりました。

 

2.一覧ページ(商品一覧、受注一覧、会員一覧)を開くとデータが表示されるようになった

EC-CUBE4 EC-CUBE3

EC-CUBE3では、商品マスター(EC-CUBE4では「商品一覧」という名称に変更)をクリックしても上図(右)のように「検索する」ボタンをクリックするまではデータは表示されませんでした。
使っていてイチイチ検索するボタンをクリックするのに煩わしさを感じていましたが、EC-CUBE4になって「商品一覧」ボタンをクリックするとデータが表示されるようになりました。(上図(左))
小さなことですが使う頻度が多いのと、直観的なイメージ(ページを開いたらデータが表示される)と合っているので個人的にはすごく気に入っています。

 

3.一覧ページ(商品一覧、受注一覧、会員一覧)でデータ属性が確認できるようになった

EC-CUBE4 EC-CUBE3

例えば商品一覧(EC-CUBE3では商品マスタ)を見みると、EC-CUBE3では、一覧ページに表示される属性は、「商品画像」、「商品名称」、「商品コード」のみでしたが、EC-CUBE4では、これらの属性に加えてさらに「価格」、「在庫数」、「公開状態」、「登録日」、「更新日」などの属性も表示されるようになりました。
これにより、いちいち商品詳細画面に遷移しなくても確認できる項目が増えました。
特に在庫数に関しては一覧で見えるのでとても便利になるのではないかと思います。

 

4.納品書作成機能が本体に実装された

EC-CUBE3では、「帳票出力プラグイン」を別途インストールする必要がありましたが、EC-CUBE4では本体に実装されました。
納品書を発行しない小売店は少ないと思いますので、本機能が本体に実装されたことで追加したプラグインを管理するという手間がなくなって良いと思います。

 

改善してほしい点

この改善してほしい点は、EC-CUBE4になって悪くなったから改善してほしいというものではなく、以前から改善してほしかった優先度の高いものの中から、EC-CUBE4になっても改善されなかった点について記載しています。

 

ショップ画面

今のところありません。

 

管理画面

1.「商品種別」をいいかげんなんとかしてほしい

EC-CUBE4で特に期待していた項目ですが、残念ながら従来のバージョンから変わらずでした。
「商品種別」という考え方はEC-CUBE特有の仕組みだと思うのですが直観的にとても分かりずらいです。
ユーザーの視点から見ると、「商品種別」は商品と配送方法を紐づける中継コードという認識でしかありません。
商品と配送方法を直接結び付けるようにできたらとても分かり易くて使いやすいシステムになると思います。

 

2.配送方法をもう少し実運用で使えるようにしてほしい

商品種別に対して配送方法を設定するが、事前登録済の商品種別は2つしかありません。
配送が発生する「通常商品」と配送が発生しない「ダウンロード商品」を分けるために2つ登録されていると思われます。
ただ、使い方に関してシステム的な制約はないため、二つとも通常商品用に金額や配送方法の違いで分けて使っても問題ありません。
ただ、例えば、雑貨屋で「便箋」だけの購入なら郵便局だが、「便箋」と一緒に「ぬいぐるみ」を購入された場合には、別の宅配業者にしたいという状況はごく一般的ですが、標準のEC-CUBEではこういった配送方法の設定ができません。
そのため、複数商品が購入された場合には、ショップ側が一部送料を負担して1商品分の送料で配送したり、あらかじめ高めの配送金額にするなどの対応をしていると考えられます。
EC-CUBE3には、「配送方法設定拡張プラグイン for EC-CUBE3(税込16,200円)」という優れたプラグインが販売されているので、こちらを購入して対応することは可能ですが、無料で使えるということをアピールしているのであれば、この機能は本体に実装してほしいところです。

配送方法設定拡張プラグイン for EC-CUBE3
配送設定条件に「重さ」と「サイズ」,「購入金額」の範囲設定を行う事で購入時の商品に応じて配送方法を自動的に絞り込む事ができるようになります。

 

3.領収書発行機能がほしい

先に記載の通り、EC-CUBE4では納品書の発行機能が本体に実装された点はよかったのですが、なぜか領収書の発行機能がありません。
EC-CUBE3用の帳票出力プラグインにも、領収書発行の機能がありません。
小売店であれば領収書を要求されることはしばしばあるが、なぜかこの基本的な機能が実装されていません。
納品書のレイアウトを変えれば領収書になるので是非対応してほしいです。
ちなみにこちらも「領収書出力プラグイン(税込3,000円)」という優れたプラグインが販売されていますが、無償で使えるということをEC-CUBEのアピールとするのであれば、やはり小売店の基本的な業務に関しては、無償で使えるようにしてほしいと思います。

 

まとめ

ネットショップの構築コンサルやEC-CUBEのショップ構築作業をやっている観点からEC-CUBE4の良い点、改善してほしい点を列挙させてもらいました。
今のところ、EC-CUBE4で改悪されたと思うような点は見つかりません。
正式版リリース直後は、対応するプラグインの数が少ないことが想定されるため、すぐにEC-CUBE4に移行するということは難しいとは思いますが、積極的に新ツールを使うことを検討されていっても良いのではないかと思います。

一方で、EC-CUBEは優れたツールであることに違いはありませんが、やはりコンサルをしている立場上、ほかのネットショップツールとの違いを説明しながらお客様にショップツールを選んで頂く際にこれらの点を説明しないわけにはいきません。
ネットショップを検討されているショップオーナー様から見ると、EC-CUBEのメリットは、カスタマイズ性やデザイン性のほかに無償で使えるということがほかのネットショップツールとの差別化になっています。
上記で記載したようなごくありふれた運用に差支えがでる場合は、有償のプラグインで対応可能である旨をお伝えすると、多くの場合「全然無償じゃないじゃん!」というお言葉が返ってきます。
運用でカバーしたり、一部送料を負担するなどすれば無償のままでも使えないこともないのですが、無償で使えるASP型のネットショップサービスも数多く存在する今は、そちらに流れていってしまっているように感じます。
EC-CUBEがリリースされた当初と違い、今は無償で使える競合となるサービスが数多く存在しています。
お店の運用に根差したサービスを本体に取り込むことを検討しなければ淘汰されてしまう危険があるように感じています。

 

 

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